出入国在留管理庁に公開されている「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等について

(最終改定令和3年3月)より、許可・不許可の事例について紹介しています。

 

今回は、②本邦(日本)の大学を卒業した留学生に係る事例の不許可事例について

 

〈不許可事例〉

 

1.経済学部を卒業した者から、会計事務所との契約に基づき、会計事務に従事するとして申請があったが、当該事務所の所在地には会計事務所ではなく料理店があったことから、そのことについて説明を求めたものの、明確な説明がなされなかったため、当該事務所が実体のあるものとは認められず、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に該当する活動を行うものとは認められないことから不許可になったもの。

 

2.教育学部を卒業した者から、弁当の製造・販売業務を行っている企業との契約に基づき現場作業員として採用され、弁当加工工場において弁当の箱詰め作業に従事するとして申請があったが、当該業務は人文科学の分野に属する知識を必要とするものとは認められず、「技術・人文知識・国際業務」の該当性が認められないため不許可となったもの。

 

3.工学部を卒業した者から、コンピューター関連サービスを業務内容とする企業との契約に基づき、月額13万円の報酬を受けて、エンジニア業務に従事するとして申請があったが、申請人と同時に採用され、同種の業務に従事する新卒の日本人の報酬が月額18万円であることが判明したことから、報酬について日本人と同等額以上であると認められず不許可となったもの。

 

4.商学部を卒業した者から、貿易業務・海外業務を行っている企業との契約に基づき、海外取引業務に従事するとして申請があったが、申請人は「留学」の在留資格で在留中、1年以上継続して月200時間以上アルバイトとして稼働していたことが今次申請において明らかとなり、資格外活動許可の範囲を大きく超えて稼働していたことから、その在留状況が良好であると認められず、不許可となったもの。

 

5.経済学部を卒業した者から飲食チェーンを経営する企業の本社において管理者候補として採用されたとして申請があったが、あらかじめ「技術・人文知識・国際業務」に該当する業務に従事することが確約されているものではなく、数年間に及び期間未確定の飲食店店舗における接客や調理等の実務経験を経て、選抜された者のみが最終的に「技術・人文知識・国際業務」に該当する業務に従事することとなるようなキャリアステッププランであったことから、「技術・人文知識・国際業務」に該当する業務に従事するものとして採用された者に一律に課される実務研修とは認められず、不許可となったもの。

 

不許可となった理由は学歴(専攻内容)と職務内容の不一致がほとんどでしたね。

 

次回は、本邦(日本)の専門学校を卒業し、専門士の称号を付与された留学生に係る事例1についてご紹介します。

 

文/岡田裕子(おかだ ゆうこ)

申請取次行政書士、行政書士さくら法務事務所代表。

一般社団法人アジア国際交流センター協会ビザ取得アドバイザー。

外国人や外国人を支援する人たちに向けて、おもに在留資格に関する情報を発信している。