採用決定後にビザが不許可となったときの対応

 

入国管理局へビザの申請をしたところ不許可になるケースがあります。

外国人の方本人が自分で申請したが不許可となり困り果てた結果、行政書士に相談することは珍しくありません。

入国管理局は、許可を出すか不許可にするかを決定するにあたって広い裁量権を持っています。必要書類を集めて申請すれば許可をもらえる類の簡単な手続ではないのです。

友人や知人の例は、ひとつの参考にはなりますが、人それぞれこれまでの経歴や環境など同じ条件・状況の人はいません。つまり、ご自身と同じようなケースで友人や知人が許可をもらえたとしても、必ず許可をもらえるという保証はないのです。

 

不許可になるパターン2つ

①そもそも許可をもらえるようなケースではないのに申請した

許可を得るための要件を備えていないなど、申請にあたっての前提条件を満たしていない場合。本人が再申請しても専門家が申請しても結果を覆すことはできません。

②本来は許可になるケースなのにも関わらず、申請書や添付書類の作成ミスによって不許可になった

説明不足や誤解を生む記載などが原因で不許可になってしまった等。

 

②のパターンの場合、ビザ専門の行政書士に依頼することで許可をもらえる可能性があります。

 

不許可になってしまった場合の対応

・不許可理由の調査

不許可通知書には、詳しい理由は書かれていません。そのため、不許可理由を詳しく聞くために申請先の入国管理局へ出向きます。

説明は日本語でおこなわれます。審査官と個室でお話しすることになりますが、ここで注意することは、この場は不許可の理由を聞く場所であってこちら側が意見をする場ではありません。

申請をされた外国人本人の方が1人で対応すると、感情的になってしまい、不許可に対するクレームを言ったり、このような事情だったなどと説明を繰り返す場合がありますが全く意味のないことです。

不許可という結果が出ている以上、この場で結果が覆ることはありません。法的な根拠に基づかない話は全く意味がないと理解しましょう。不許可理由を聞くチャンスは一度きりです。今回の申請ではどのような点が良くなかったのか、冷静に情報を得る必要があります。

 

・不許可理由はひとつとは限らない

不許可理由はいくつかあるにも関わらず、すべてを教えてもらえないこともあります。

こちら側から積極的にすべての情報を教えてもらう姿勢が必要です。ひとつ理由を聞き出す度に、その他に(不許可理由は)ありませんか?と必ず聞くようにしましょう。

どの点についてクリアになれば入国管理局が許可見込みがあるのか、審査官の見解をしっかりと聞き取ってください。

しっかりと不許可理由を聞けるか不安というかたは、ビザ専門行政書士に同行を依頼することができます。

 

・不許可になった申請内容のまま再申請しても許可はもらえない

さらに、思いつきで最初の申請と違うことを書けば、なぜ前回の申請と違うのか全て説明する必要があります。ますます許可が困難になりますので、不許可理由を払拭する内容で申請できるように準備しましょう。

 

企業側のその後の対応

ビザが不許可となった場合、就労開始させることはできないことに注意してください。入社日のスケジュールなどの調整を。

不許可理由を確認した結果、職務内容と学歴の不一致などであれば、配属する部署や担当職務を再検討することで許可の見込みがあります。ビザ専門の行政書士に相談を。

採用した外国人本人の在留状況が不良の場合(税金等の未納・資格外活動・犯罪など)は、企業側の努力ではどうにもならないこともあります。このような場合は、残念ですが採用を見送りましょう。

 

 

 

文/岡田裕子(おかだ ゆうこ)

申請取次行政書士、行政書士さくら法務事務所代表。

一般社団法人アジア国際交流センター協会ビザ取得アドバイザー。

外国人や外国人を支援する人たちに向けて、おもに在留資格に関する情報を発信している。