不法就労外国人対策キャンペーン月間
出入国在留管理庁では、毎年6月を「不法就労外国人対策キャンペーン月間」として不法就労防止に向けた広報活動をおこなってきました。今年からは、「共生社会の実現に向けた適正な外国人雇用推進月間」として、6月1日から6月30日までの1ヵ月間、事業主に対する啓発活動がおこなわれます。
改めて、外国人の適正な雇用における注意点や不法就労とは何なのかを確認していきましょう。
外国人の適正な雇用における注意点
外国人労働者との間で起こるトラブルの一因として、本国と日本の間の文化等に関するギャップ、来日前後の認識の違いなどが挙げられます。そのため、出入国管理関係法令や労働関係法令を守ることに加えて、次のような点に注意しましょう。
・異文化への理解を深め、お互いを尊重することで誤解が生じないようにする
業務上の指導やアドバイスであったとしても、文化等の違いから、相手を嫌な気持ちにさせてしまうこともあります。コミュニケーションのために必要に応じて、翻訳機や通訳機を活用することも検討しましょう。
・外国人を雇用するにあたっては、あらかじめ雇用契約期間、労働時間、業務内容、給料の仕組みや控除の理由などを丁寧に説明する
本国と給料の支払いの仕組みが日本と違っていたり、控除の制度がない国もあります。具体的な控除の額や手取りの額を示すなど、より具体的な金額について、本人が理解できる方法で説明するように心がけましょう。また、雇用条件等については、労働関係法令に違反することがないように注意してください。
・外国人労働者の人権に十分に配慮し、パワーハラスメントやセクシャルハラスメントなどの人権侵害等の不適切な行為がないか、適切に確認をおこなうこと
業務上の必要な指導等であったとしても、暴言や脅迫、暴行といった行為は許されません。
例:指示に従わなければ解雇するなどの発言、殴打、足で蹴る、工具で叩くなど
不法就労とは
不法就労は法律で禁止されています。不法就労した外国人だけでなく、就労をさせた事業主も処罰の対象となります。在留カードを確認すれば、所持する外国人が就労できるかどうかを判別することができます。
不法就労となる3つのケース
①不法滞在者や被退去強制者が働くケース
・密入国した人や在留期限の切れた人が働く
・退去強制されることが既に決まっている人が働く
②就労できる在留資格を有していない外国人で、出入国在留管理庁から働く許可を受けていないのに働くケース
・観光等の短期滞在目的で入国した人が許可を受けずに働く
・留学生や難民認定申請中の人が許可を受けずに働く
③出入国在留管理庁から認められた範囲を超えて働くケース
・外国料理のコックや語学学校の先生として働くことを認められた人が工場で作業員として働く
・留学生が許可された時間数を超えて働く
不法就労の処罰とは
不法就労をさせたり不法就労を斡旋した人
→「不法就労助長罪」
3年以下の懲役300万円以下の罰金
外国人を雇用しようとする際に、不法就労者であることを知らなかったとしても、在留カードの確認を怠っていたなどの過失がある場合は処罰を免れません。
不法就労させたり、不法就労を斡旋した外国人事業主
→退去強制の対象
外国人の雇用または離職について、ハローワークへの届出をしなかったり、虚偽の届出をした人
→ 30万円以下の罰金
外国人を雇用する際には、在留カードとパスポートを必ず確認してください!
外国人雇用をはじめたい、外国人を雇用しているが手続き等に不安がある事業主の方、高度外国人材紹介からビザなど必要な手続きまでサポートすることが可能です。お気軽にお問い合わせください。
文/岡田裕子(おかだ ゆうこ)
申請取次行政書士、行政書士さくら法務事務所代表。
一般社団法人アジア国際交流センター協会ビザ取得アドバイザー。
外国人や外国人を支援する人たちに向けて、おもに在留資格に関する情報を発信している。
