外国人の方は、日本人に比べて転職に関する心理的なハードルが低い傾向にあります。

向上心が強く、よりよい条件の仕事があれば転職するのは自然なことと考える方が多いです。

退職には様々な理由がありますが、残念ながら退職されることになった際、どのような手続きが必要になるのか解説します。

 

外国人が退職したときに必要な手続きについて

 

〈会社がする手続き〉

基本的には日本人が退職する時の手続きと同じです。本人からの希望があれば、源泉徴収票と退職証明書を交付します。

具体的には、次のような手続きです。

・労働保険、社会保険の資格喪失の手続き※

・健康保険証の回収

・住民税の手続き

・雇用保険の離職票の交付

・源泉徴収票の交付

・退職証明書の交付

 

その他、会社の貸与品の返却や秘密保持誓約書の提出など、社内規則のルールに則って手続きをおこなってください。

※ハローワークへ「雇用保険被保険者資格喪失届」の届出をすることで、入管(地方出入国在留管理局)への届出は免除されます。

 

●退職証明書について

外国人が退職後に他の企業へ転職する場合、ビザの変更や更新、就労資格証明書の手続きにあたって入管より提出を求められます。

退職後に、交付を求められた際は、対応するようにしてください。

入管では、この退職証明書をもとに、いつまで働いていたのか、職務内容はどのようなものであったかなどを確認します。

 

●退職証明書発行時の注意点

労働基準法にて「退職者の請求しない事項は記載してはならない」と定められています。特に、外国人本人にとって不利益な事項(例えば、外国人の素行不良により解雇した等)については注意しましょう。

 

〈外国人本人がする手続き〉

退職後、帰国せずに転職を希望している場合は、入管へ「契約(所属)機関に関する届出」を提出することが義務付けられています。

変更後、14日以内に届けることとされていますが、忘れていた場合は、気がついた時点ですぐに届け出るようにしてください。提出を忘れたままでは、次回のビザの更新時に審査に影響する場合があります。

外国人の住所を管轄する、入管(地方出入国在留管理局)の窓口または、郵送で届出できます。

また、転職先がすぐに決まらない場合、条件が揃えば、日本人と同様に失業保険を受給することも可能です。

 

退職後に帰国する場合は、年金の脱退一時金を請求できる場合がありますので、年金事務所などへ確認をとっておきましょう。

 

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文/岡田裕子(おかだ ゆうこ)

申請取次行政書士、行政書士さくら法務事務所代表。

一般社団法人アジア国際交流センター協会、GRITMAN株式会社、ビザ取得アドバイザー。

外国人や外国人を支援する人たちに向けて、おもに在留資格に関する情報を発信している。